その最大の理由は使い勝手の良さです。
では、今回は私が真空管採血をメインで使っている理由とシリンジ採血を使う場合など、私流の使い分け方について解説したいと思います。
ぜひ使い分けの参考にしてみてください。
Contents
私が真空管採血を選択する4つの理由
私は真空管+翼状針を使います。直針は苦手なので使いません…
なぜ真空管を選んで使っているのかというと
- 分注する手間が省けて楽
- シリンジより手技が簡単(翼状針の場合)
- 針刺し事故を軽減できる
- 血糖測定が同時にあっても簡単
コレらが理由になります。
分注する手間が省ける
真空管採血には分注する手間を省けるという最大のメリットがあります
シリンジですと必要量や順番を考えながら分注していくので時間がかかり地味に大変です。特に忙しい夜勤明けの採血なんかでは時間との勝負なので、真空管採血はもってこいだと思います。
針刺し事故を軽減できる
シリンジの場合は分注するので針刺し事故のリスクが高くなってしまいますが、真空管は分注する必要がないので針刺し事故のリスクを軽減することができます。
シリンジより手技が簡単
シリンジ採血は針先を固定しながら内筒を引く作業が大変で、よく内筒を引くことに集中してしまい針先がズレてしまうことも…
しかし、真空管は針先をしっかり固定していれば手は意外と自由にできますので、シリンジよりも手技が簡単だなと思います。
血糖測定が同時にあっても簡単にできる
採血と同時に血糖値測定をしたい場合ってありませんか?
これ結構あると思うんですよ~特に病棟看護師さんは
シリンジだと思わず血液が出過ぎて周囲を汚染してしまったりすることがありますが、真空管ならそんなこともなく圧倒的に簡単です。
私は夜勤明けの採血でよくやります。
真空管はメリットが多いんですね
真空管採血にもデメリットはある
もちろん真空管にもデメリットはあります。
直針の場合だとスピッツをホルダーに挿入するまで逆血がわからないし、めちゃくちゃ使いづらいので私は使いません。
駆血帯を外すタイミングを間違えると逆流して感染のリスクもありますし、細い血管の人は途中で引けなくなるには向いていない。
これも時々あるんですが、陰圧がなくなってるスピッツだとホルダーに刺しても血液が引けてこないことがあります。
シリンジ採血を選択する場合は?
では、シリンジでの採血を選択する場合どんなときかと言いますと
- 細い血管から採血するとき
- 血液培養のとき
- 採血とルートキープを同時にするとき
この場合のみです。
細い血管から採血するとき
他の看護師さんも細い血管の場合はシリンジで対応していることが多いと思いますが、私もその1人です。
細くて弾力もなくていかにも血が引けなさそうな人いますよね?そんな時に真空管を使うと血液の流出が超ゆっくりで「これ絶対凝固する」ってことが多くあります。
そんなときはシリンジの出番。
陰圧をかけすぎないようにゆっくり内筒を引くことで採取することができるようになります。
血液培養があるとき
血液培養がその他の採血と一緒にある場合は、分注が必要になるので絶対的にシリンジを使うしかありません。
まぁ、これはシリンジ以外の選択肢がないので使い分けと言われると微妙ですね。
採血とルートキープを同時にするとき
緊急時などに採血とルートキープを同時に行う場合ありませんか?
特に救急外来などでは多いのでは思います。
サーフロを先に刺し留置したカテーテルから血液を採取するので、この場合もシリンジでないとできません。
慣れないと血だらけにしてしまうなど手技的にも難しいのですが、穿刺が1回で済むので患者さんの負担は楽になります。
先輩、手順を教えてください
直針と翼状針はどっちがいいの?
私は間違いなく翼状針をおすすめします。
その理由はやり易さです。
直針だと安定感が悪いので点で支えなくてはならず、時にはプルプルと手が動いてしまうこともあります。そうなると針先がズレてしまい「途中から血液が引けてこなくなった」なんてことになりかねません。
翼状針は翼の部分を広げて人差し指と中指でおさえるか、テープで固定すれば安定感がありますし、特に手背からの採血などには本当に重宝します。
まとめ
私流の使い分け方をまとめると
基本的には使い勝手のよさから、ほとんどが真空管+翼状針です。
シリンジを使うのは血管が細くて弾力がない高齢の患者さんや、血培、採血と同時にルートキープするときくらいです。
ぜひ参考にしてみてください。