みなさんどーもponpokoです。
今だから言える。看護師の仕事の失敗談(パート②)
今回は、私の判断ミスで患者さんの最期に家族を間に合わせることができなかった失敗談を話したいと思います。
家族を呼ぶタイミングって本当に難しい。「間に合って良かった」「もっと早く呼べばよかった」と最終的には結果論になってしまい、正解がないんですよね。
私の判断ミスで患者さんの最期に家族が間に合わなかった失敗談
私が看護師になって4年目くらいの出来事でした。
夜勤の時に急患で入院してきた患者さん。まだ意識もはっきりとしていましたが、急変もあり得る状態でした。入院時に病状説明は医師よりあったのですが、DNARの確認はしていなかったのです。
しかし、私は入院のオリエンテーションをした後、家族にこのような対応をしてしまいました。
「なにかありましたら、すぐに連絡しますので今日は帰っても大丈夫です」
それがまず間違いでした。
その後、少し血圧が低くなり酸素化も悪くなったなと思っていましたが、意識レベルも変わらなかったので「もう少し様子を見よう」と判断してしまいました。
そして、数時間後に患者さんの状態が一気に悪化しすぐに家族へ連絡したのです。
しかし、家族が病院へ向かっている途中に心肺停止となり、CPRを行なったのですが回復することはなく、患者さんは亡くなってしまったのです。
その後、到着した家族に状況を説明すると
「帰らなければよかった…」
そう家族が言いました。私は何もかける言葉が見つかりませんでした。
私に帰っても大丈夫ですよと言われ、不安ながらも帰った家族。でも、次に会ったときには心臓が止まった状態だったんです。
最後、息を引き取る瞬間、家族に見守られずに患者さん1人で逝かせてしまった。そんな、患者さんや家族の気持ちは、計り知れなかった思います。
私は、「あの時帰さなければよかった」「もう少し早く呼んでいたら」と間違った判断をした自分を責めました。
医師の確認後、申し訳けなかった気持ちを込めて一緒懸命にエンゼルケアを行いました。そんなことで、家族の気持ちが楽になるわけではないことはわかっています。
今思えば、そうすることで自分の気持ちが少しでも楽になりたかったんでしょう。
家族が言った言葉は今でも忘れられません。
これが、今だから言える私の失敗談です。
この失敗談から学んだこと
この失敗をしたのは、看護師として4年目くらいの時でした。
ちょうど看護師として仕事にも慣れ、根拠のない自信からミスを起こしやすい時期だったのだと思います。「まだ大丈夫だろう」と思ってしまった、自分の判断の甘さを痛感しました。
そして、なにより患者さんの最期の時を家族と過ごすことができるよう、「こんなことで呼ぶな」と言われても、間違ってでもいいので早く連絡するようになりましたね。
病状の進行は本当に個人差があり、一気に状態が悪くなる人もいれば、ゆっくりと悪くなっていく人もいます。
そんな時「あれ、なんか変だな」と少しの変化にも気づけるように注意深く観察することが大切だと学びました。その「あれ、なんか変だな」が家族に連絡するタイミングなのかもしれませんね。
家族を呼ぶタイミングに正解はない
この失敗談から10年は経ちますが、はっきり言いましょう。家族を呼ぶタイミングに正解ないです。
早めに家族へ連絡し朝まで付き添ってもらっても、結果一旦帰ってもらうこともあれば、結局間に合わせることができなかったことだってあります。
でも、きっと正解がないからこそ、間違ってでもいいから早く呼ぶことが大切なんだと思います。
まとめ
以上が私の判断ミスにより、患者さんの最期に家族を間に合わせることができなかった失敗談でした。
同じようにミスをしてしまったあなたが「私だけじゃないんだ」そう勇気づけられたら嬉しいです。
正解がないからこそタイミングが難しい。けど「これでよかったんだ」そう思えるよう、間違ってでもいいから早めに連絡しましょう。
私は、後輩にも同じように指導していますよ。
ponpokoぽんぽん